小物語

思ったことを無責任につらつらと。

オススメ漫画シリーズ〜横田卓馬先生の作品について〜

どうも、さなぎです。

 

事件だ、事件が起きた。

 

横田卓馬先生の作品を久々に読んでしまい今なんと僕は涙腺がゆるゆるなのだ。

 

ということで、今回は僕の好きな漫画家

 

横田卓馬(よこた たくま)先生

 

について語ります。

 

元々、僕は小学生の時からジャンプっ子で毎週欠かさず読んでいたわけなんだけど、大学受験を機に買うことを辞めた。

 

それから好きな漫画は単行本派になって、今もジャンプは買ってない。ただ、少なくとも僕が読んでいた8年ぐらいの中で一番面白いと思った読み切り漫画が横田卓馬先生の「こがねいろ」だった。

 

この作品はジャンプの読み切りでは珍しく、一話完結ではなく三週に渡って掲載された短編漫画で、当時はネットでも軽く騒がれたレベルの面白さだった。

 

掲載されてからもう何年も経つというのに僕の中であの作品の感動が色褪せることはなかったし、周りのジャンプ好き友人の間でも記憶に残っている人達は少なくはなかった。

 

さて、物語は読み切り漫画だけあって、非常にシンプルだった。

 

主人公である高校二年の普通の男子はクラスメイトのおてんばな女子に恋をしていた。自分には才能が何もないと進路に悩む主人公だったが、夢に向かって真っ直ぐなヒロインに影響を受け、他二人の友人とともに遊びや勉強に励みつつ、自分のやりたい事を見つけていく。という青春ストーリーだ。

 

この作品の凄いところは、学生のリアルな気持ちが丁寧に描かれていて、まるで本当の学校を覗いているかのように錯覚するところだ。後に詳しく書くが、横田先生は本当に子供の気持ちを描くのが上手い。いやぁ青春が眩しい。

 

こがねいろに心を打たれていた矢先、一話完結読み切り漫画「競技ダンス部へようこそ」が掲載される。

 

この漫画に関しては知っている方も多いだろう、後にジャンプで連載される「背すじをピンと〜鹿高競技ダンス部へようこそ」のもととなる作品である。

 

読み切り当初からやはりこの漫画も面白かった。青春だ。青春そのものだった。

 

内気で小柄な少年と、同じく内気で小柄な少女が競技ダンス部に入部し、ペアを組むことになる。ダンスという派手で華やかな競技に対して、不器用ながらも仲間との出会い、練習、大会を重ねる事で大きく成長していく話だ。

 

コミックスは全10巻で完結しており、最終巻には当時の読み切りも収録されている。

 

ここでひとつ興味深い話を。

 

なんと、この漫画に登場する競技ダンス部の顧問の先生は、こがねいろに登場していた友人の一人が成長した姿であることがわかる。そして、最終巻にはヒロインもちゃっかり登場しているのである。

 

進路を決めて成長した後の世界を別の作品で表現するという粋な計らいである。

 

こういったように、深い構成とリアルな青春のストーリーの融合が横田作品の素晴らしいところなのだ。

 

勿論、内容だけではない。絵もとても綺麗で見やすいのが特徴だ。背景がゴチャゴチャしていないから目が疲れないし、女性キャラも可愛い。死角がないのか…?

 

そして、最後「シューダン!」である。

 

この漫画は全4巻で完結の少年サッカー漫画だ。

 

正直、もっと続いて欲しかった。

 

「ジャンプでサッカー漫画は難しい。」そう言われてきた。現実はやはり甘くはなかったらしい。

 

ただ、横田先生は相変わらず青春ストーリーで攻めた。

 

現代っ子ならではのスマホを持った省エネ小学生たちが所属するサッカー団。転校してきたサッカー好きの少女をきっかけにメンバーたちがどんどんサッカーにのめり込んでいくお話だ。

 

いや、これが本当に面白い!

 

サッカーをするだけのお話じゃない。ちゃんと小学生だけど、現代っ子ぽいのだ。ラインやってたり、ユーチューバーの話をしたり、親に送り迎えしてもらったり。リアルだ。。ってなること間違いなし。

 

そこにスポーツの胸熱展開が混ざっていく。

 

これは競技ダンスにも言えることなのだが、スポーツをやっているキャラクターがリアルであればあるほど、そのスポーツの大変さや楽しさが伝わってくる。

 

更に学生時代、なんか部活って楽しかったよなって思える「あの雰囲気」まで味わえるのだ。

 

そしてまたもや、裏話。

 

こがねいろに登場していたもう一人の友人はサッカー部だったのだが、その成長した姿が…

 

はい、少年サッカー団のコーチとして登場します。ちなみに競技ダンスにも何度か登場している。

 

そして、最終巻にはあの「こがねいろ」が待望の収録!ということで競技ダンス部顧問とサッカーコーチの成長前の姿をここに来てもう一度読むことができるのだ!

 

何という粋な計らいづくし!策士すぎて逆に溺れてしまうのではないか心配になる。

 

はい。

 

とにかくこの素晴らしさを伝えたくて書き殴ってしまった。

 

少しは伝わっただろうか。

 

決してSFチックな展開は起きない。リアルな若者の気持ちを描きつつ、スポーツ漫画ならではのワクワクも忘れない。

 

そして最大の特徴として、この三つの作品はどれもヒロインが主人公にとって大きな存在であること。ヒロインがいるから頑張れる。ただヒロインだからという理由じゃない。ヒロインがそうさせる存在だからだ。

 

そんな横田作品、ぜひ読んでみてね。

 

きっと清々しい気分になれる。

 

個人的にはシューダン!が全4巻+こがねいろも入っているので、手に取りやすいと思う。

 

ということで、今回はこんな感じで。ガチでオススメなので何かのきっかけになれば。

 

長々とありがとうございました。

 

それでは、また。